今更ながらあけましておめでとうございます。
現デザイナーで元フォトグラファーのオザワです。
このくだり、二回目ですね。
去年、一眼レフ VS iPhone11の記事を書きまして、ありがたいことに本当に多くの方に読んでいただいたようで、
好評につき今日は、去年もやった企画ですが、iPhone12のカメラ機能を一眼レフカメラと比較していきたいと思います!
iPhone12から新たに実装された機能としては、大きな部分としては【ナイトモード】と【LiDARスキャナー】があり、そのほかにも広角モードでのf値が1.6になり、広角でも明るい写真が撮れるようになり、ナイトモードも含め、「今までより明るい鮮明な写真」が撮れるようになったのかな?という所感です。
(LiDARスキャナーについてはそれだけでテキストが埋まってしまうほど説明が長くなるので省きます。。。)
では、今回も早速検証していきます。
と、言いたいところですが、前回の一回戦、【持ち運び】対決は前回となんら変わらないので比較はしませんが、
今回検証に使ったiPhone 12 Pro MAXは前回比較したiPhone 11と比べ32g重い226g、
iPhone12 PROは187gです。
一回戦【料理(マクロレンズ)対決】
今時のカメラで撮られる被写体No.1といえば料理(※エビデンスはありません)。
やはりカメラを買うに当たって一番気になるところではないでしょうか?
料理写真といえば”しずる感”が大きなポイントになります
斜めアングル
料理写真でよく見かける角度ですね。
斜めからアップで撮るとしずる感や臨場感が出しやすくなりますね。
俯瞰アングル
こちらも料理写真ではよくみる真上からのアングルです。
真上から撮ることでお皿も含めた全体像も見やすくオシャレに見れますよね。
さて、この2アングルを比べた所感ですが、
一眼レフはしずる感に加えレンズの持つ風合いから独特の質感も感じられます。
そして、iPhoneですが、オートで明るさ、色補正が入るためしずる感こそ少ないものの、繊細さ、解像度の高さは目を見張るものがありますね。
生地の質感や植物のマクロ撮影ではその本領が発揮できるのではないでしょうか。
評価は
iPhone12 20点
一眼レフ 21点
という感じですかね。普段使いなら迷わずスマホですね。※ポイントはあくまで主観です
二回戦【ポートレート(単焦点レンズ)対決】
カメラといえばやはり人物を撮ることも多いのではないでしょうか?
人物を撮るとき、人物の解像度は高く、奥行きをぼかすことで被写体をはっきりと浮き立たせることができます。
パッと見た感じ、iPhone11に比べて12では奥のボケ感がさらに自然になりましたね。
冒頭に一瞬名前の出たLiDARスキャナーがこれに関わっているのですが、スマホから光を通して被写体との距離を計測しているそうです。
また、オートでの明るさ調整のためか、路地の暗さから空の明るさのコントラスト比が強いと逆光に近い状態になってしまうためやや写真自体が暗い感じがあります。(僕が黒ずくしなのがいけないのか。。。?)
そして、細部についてですが、被写体深度の精度が大幅に上がったとはいえ、デジタルにより自動でぼかしを作っているため所々ズレはあります。
許容範囲かと思うのでこちらには載せていないですが、アップでみると境界線はデジタル感がありました。
評価は
iPhone12 19点
一眼レフ 22点
こちらは流石に一眼レフ分がありましたが、集合写真など被写体が多く明るさのコントラストが極端ではない場所であればiPhoneの方が扱いやすいように感じます。
今回自撮りは試していなかったですが、自撮りで奥の背景も自分もぼかさずに写せるというメリットはスマホ内蔵カメラのメリットだと思います。
三回戦【広角レンズ対決】
なんだかんだ言ってもこちらの機能もかなり使いますよね。
もう2ヶ月もしたら満開の桜並木の下から広角で撮影なんてのもなかなか良いですね。
(下段左側は魚眼レンズ17mm、右側は10mm)
見比べていただけるとわかると思いますが、魚眼レンズの17mmは確かに高域をカバーできますが、ここから歪み補正をしない限りはどうしても円形な画像になってしまいます。
それに比べiPhoneの広角レンズは、遠近感では被写体が遠く見えるものの、歪みが少なく13mm前後くらいの広さを持っています。
単純に広い範囲をとるならiPhoneの方が使いやすくなっていますね。
評価は
iPhone12 20点
一眼レフ 18点
自動補正特有ののっぺりした感じにはなってしまいますが、それでも撮りやすさ、使いやすさなどの汎用的な部分でiPhoneの方が良い気がしますね。
これぐらいであれば加工アプリなどでいくらでも質感も変えられるかと思うので、街中のちょっとしたもなど写真に納めていくならiPhoneお勧めです。ちなみに僕はandroidユーザーです。
(ちなみに普通の広角レンズ持ってくるの忘れましたすみません。)
四回戦【望遠レンズ対決】
きました。スマホ内蔵カメラの差が出やすい部分「望遠」
スマホのズームはどうしてもデジタル処理のため解像度がものを言う厳しい世界です。
ただ、やはり最近のスマホは全般的にそうですが、カメラのスペックが必要以上に高い!
iPhoneのズーム
まずは通常の望遠から12倍まで拡大。
スマホカメラの性質上どうしても遠くに見えてしまう被写体もこの通り。前回のiPhone11より少し改善したように感じました。
一眼レフのズーム
一眼レフは前回同様ですが比較のため。
デジタルではないズームのため全く荒れることはありません。
ここから撮った画像を拡大してさらに細部まで見ることができます。
(が、その辺りまでいくともはやピントが合ってないことが多いです!)
評価は
iPhone12 17点
一眼レフ 19点
それでもどんどん進化しているiPhoneの望遠機能。あと数年もしたら外付けのレンズなしで250mm相当くらい行けてしまうのではないでしょうか。。。
この時点ですでにミラーレス一眼を買うくらいならiPhoneをお勧めします。
最終章【夜景(ナイトモード)対決】
今回のiPhone12の売りでもあるナイトモード。
めちゃくちゃ明るいです。
一眼レフはこの時点でISO3200、シャッタースピード1/10、F3.0なのでこれ以上は三脚を使って露光時間をさらに長くしないと明るくはならないです。
(ISOはノイズが入るため最大でも6400までがオススメ)
さらに余談ですが、iPhone、露光時間おm調整できる上に手振れ補正がめちゃくちゃ優秀でした。
ナイトモード使わなくてもこれくらいの明るさの写真撮れてました。
写真は少しピントがずれてしまっていますがちゃんと撮れれば夜中の工場写真とかかなりカッコよく撮れるのではないでしょうか?
評価は
iPhone12 18点
一眼レフ 17点
ナイトモードというか、露光時間とPRO MAXの驚異の手振れ補正に軍配が上がった感じです。
いや、ナイトモードもすごいんですけどね。
まとめると
カメラ性能という意味では、用途によってはiPhoneで十分だと個人的には思います。
ただ、注意点としてはやはり元々が広角レンズに近いパースのため、被写体深度などが一眼レフとは異なったり、全体的に色合いに補正がかかってしまうためのっぺりとした印象になりやすいかなという印象です。
それでも高機能なことは確かですし、今やアプリでかなり細かい加工もできるので元データとしての価値はかなりあるんじゃないでしょうか。
今回は写真に限定してしまったのでムービーは撮っていませんが、あの手振れ補正、ジンバルより優秀なんじゃないかなって思いました。ジンバル難しいしね。
おまけ
ちなみに、明るさが強くなったので商品撮影も行けるかなと試しましたが、、、
予想以上に散々な結果でした。
商品撮影の際は是非レジットにお声がけください。
この記事を書いた人
小沢 博之webディレクター/アートディレクター
PA→カメラマン→グラフィックデザイナー→アパレルメーカーのプレスを経て現在。なぜか調理師免許と古物商の免許がある。